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再生医療推進法国会成立報告とさらなる推進に向けて

  1. 2013年4月26日に議員立法の再生医療推進法が成立いたしました。この法制化は、これまでの日本再生医療学会による政治や行政との連携協力、および再生医療実現に向けた積極的な諸活動によるものです。今後の再生医療安全性確保等法と改正薬事法の成立によって、本格的な再生医療の推進が可能となります。これにより、優れた再生医療の創出と開発を通し、臨床応用、一般的な治療への普及を世界に先駆けて実現していきます。
  2. 安全性確保のための再生医療安全性確保等法については、厚生労働省「再生医療の安全性確保と推進に関する専門委員会」において報告書がとりまとめられ、具体的な基準や手続等については省令化されていきます。日本再生医療学会としてもこの報告書の作成や省令案の作成に全面的に協力し、この内容の実現に向けて、引き続き助言・支援をしていきたいと思います。
  3. とくに、細胞・組織の培養・加工を医療機関外に委託することが明確にできるようになることは、再生医療の裾野を拡大する画期的な仕組みで、再生医療の普及に向けた大きな一歩であります。この委託を受ける機関は、臨床使用される細胞・組織加工品の品質を保証するため、適切な施設基準、人員基準等について、まずは許可を受けることで速やかに受託事業を開始することが重要です。
  4. さらに、より多くの患者を治すためには、再生医療の産業化が進み、グローバルに展開されていく中で、たゆまぬ技術進歩を促進し世界に通用する国際競争力の高い再生医療産業が生み出されることが必要であり、他の先端工業製品の製造機関と同様に、細胞培養加工機関についても、第三者機関による認証制度に移行していくことが重要です。
  5. また、病院・クリニックで再生医療を実施するにあたっては、法制度に従って申請し、了承・承認を得ることが望まれます。日本再生医療学会ではその申請に当たって満たすべき安全性等の基準を始め、新たな制度作りの支援を行っていきます。とくに、再生医療によってより多くの患者を、安全で効果的かつ迅速に治療する産業化に向けて、新しい制度作りに協力していきます。
  6. 日本再生医療学会としては、細胞培養加工を始めとする再生医療に関わる施設・人員・医師に対する国の基準作りに協力するとともに、今後も政治や行政、産業界、患者と連携して、再生医療推進に関わる法整備や制度作りに貢献することにより、国民に対し、安全、有効かつ迅速に再生医療を届けることに務めていきます。

2013年5月8日


一般社団法人日本再生医療学会
理事長 岡野光夫
再生医療推進戦略委員会委員長 澤 芳樹

再生医療推進法が可決されました

4月26日(金)の参議院本会議にて、再生医療推進法が、全会一致で可決・成立しました。
同法案では、生命倫理には配慮しつつ、安全な研究開発や普及に向け、国家として取り組む基本方針が定められました。
さらに、政府は再生医療の実用化を促すため規制法案と薬事法改正案も今国会に提出する予定ですが これら一連の動きは日本再生医療学会として長年にわたり国に訴えかけてきたことであり 再生医療の実用化を推し進めるために、今後とも政府との連携や働きかけを続けてまいります。

下記で関連記事がご覧になれます。

<関連記事>
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20130427-OYT1T01222.htm?from=blist
日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2603Y_W3A420C1PP8000/
毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/20130426mog00m010003000c.html

YOKOHAMA宣言(日本再生医療学会声明)2013

 我々は、先のYOKOHAMA宣言において、「再生医療研究者・開発者から規制当局への要望」として再生医療への適切な規制のあり方を求めてきた。宣言を受け、政府当局では、厚生労働省、文部科学省、経済産業省などの各省庁を中心にその縦の障壁を超えて議員立法、薬事法改正そして再生医療新法などの再生医療関連の法制化が進められている。我々の要望を取り入れ、再生医療の迅速な発展に寄与すべく対応されていることについて規制当局の努力を高く評価し、ここに謝意を示したい。

 日本再生医療学会は、今後の新法の運用下において関係省庁との協力と連携を進め、一日も早く安全かつ有効な再生医療を患者さんに届けるという共通の目的を再確認し、細胞培養施設や、培養技術者・臨床研究医師といった場所と人の質を確保しつつ政府当局の活動を積極的に支援することをここに宣言する。

 一方、一部の施設において「自由診療」の名の下に当局の規制から距離を置き、安全性の確認なく細胞治療行為が行われていることについては、マスコミにも取り上げられ、さらに欧米の主要科学誌にも掲載され、話題となっているところである。我々は、安全性及び有効性において科学的・医学的根拠を持たない細胞治療行為は、我が国の再生医療を発展させることはなく、むしろその全体への評価を貶めることにより発展を阻むものであると認識している。日本再生医療学会は、そのような一部の不適切な細胞治療行為をもって我が国の再生医療全体が評価されることに強く遺憾の意を表するものであり、我が国の再生医療の現状を正しく伝えるための更なる努力が必要であると考えている。それと同時に、そのような一部の施設に対して強く是正を求め、我が国における再生医療が、患者の安全確保を第一義に、普遍性の高い治療法へと発展することに全力で取り組んでいきたいと考えている。

再生医療研究者・開発者から規制当局への要望

 昨年の日本再生医療学会YOKOHAMA宣言における規制当局への要望については、文部科学省、厚生労働省、経済産業省の各省庁と委員会を通じて、再生医療製品は、従来医薬品・医療機器等とは異なる特性を持つことから、今後も科学的妥当性をふまえた適切な制度的枠組みを検討していくという観点から積極的に議論され、下記のことが議員立法、法改正や新法、そして省令通知の発令等により実現されつつある。
 すなわち

(1)RCTにとらわれないデザイン設定の許容など、再生医療製品の特性に合った
臨床試験の有効性評価を行う

(2)承認審査段階で安全性が担保されれば「条件付き承認」や早期承認を行い、
上市後の臨床評価を重視する

(3)過度の規格値の設定を求めず、製品に利用される細胞の多様性を配慮する

(4)医療法下における診療行為・臨床研究から、
薬事法下における製造販売への途切れ無き移行をめざす

 さらに、再生医療製品は従来医薬品・医療機器等とは異なる特性を持つことから、日本再生医療学会は規制当局に対し、今後も科学的妥当性を踏まえた適切な制度的枠組みを検討していくという観点で議論されることを要望するものである。

再生医療学会としての取り組み

本学会では、2012年YOKOHAMA宣言に基づき、既に以下の事項について推進してきた。

(1)審査側と学会の情報交換会の開催(審査側への最新知識の提供)

(2)審査への協力を目的とした専門分野ごとのプール委員確保のための調査を実施

さらに、再生医療の実現のため、行政と連携して以下の具体的事項に取り組んでいく。

(1)再生医療製品承認審査のためのガイドライン作成・提言

(2)再生医療製品の対象疾患に関するデータベース構築

(3)臨床研究・治験用試験物製造・調製にふさわしい細胞調製施設ならびに
細胞調製認定技士の認定制度と、技士教育システムの構築

(4)患者の安全を第一義に、再生医療臨床研究を適切に推進する医師の認定制度の検討


2013年3月21日
一般社団法人日本再生医療学会
理事長 岡野光夫

日本再生医療学会総会開催について

第13回日本再生医療学会
日程:2014年3月4日(火)〜6日(木)
場所:国立京都国際会館
http://www2.convention.co.jp/13jsrm/
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