日本再生医療学会

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2021.3.10

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KOBE宣言2021

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あらゆる知を結集し、再生医療の革新と普遍化により、全人類の幸福と未来に貢献する

日本再生医療学会が誕生して20年、学際的な学術団体として一般的な学会に比べ広範な事業を意欲的に展開し、既に6000人を超える会員を擁する規模まで成長した。
2014年に再生医療等安全性確保法が施行されて以降、臨床現場における我が国の再生医療は着実に進んでいる。体性幹細胞由来の再生医療等技術、再生医療等製品は堅実にその数を増やし、臨床の場に届けられている。また、日本が世界を先導してきたiPS細胞研究の果実として、ここ数年の間にiPS細胞由来再生医療等製品の開発も進み、これからまさに、医療として展開される時期にさしかかっている。これからの数年は、再生医療が医療として定着するために極めて重要な時期となっている。
再生医療は、一般の医薬品や医療機器と異なり、今まで治療法のなかった疾患への医療にも繋がる新しい医療形態である。再生医療学会は、本医療の普遍化に向けて、レジストリーを構築してリアルワールドエビデンスを体系的に集積し、新しいエビデンス構築手法の確立に向けた取組みを進め、各所との協議・提言を行ってきた。これらの実践により、革新的な医療領域を形成し、人類の生命を脅かす予期せぬ疾病に対する解決策を創出し、新しい健康・医療戦略の確立に寄与することを目標に、過去20年間に亘りオールジャパン体制で取り組んできた学会である。

再生医療の更なる発展には、将来像を定めつつ、直面する隘路の解決に向けて、広く国内外の様々な人々と情報を共有し、議論し、改善していくことが必要である。日本再生医療学会は、常に世界を視野に入れ、あらゆる領域の叡智を集結し、たゆみない歩みをさらに加速することで、人類の健康、幸福と未来に貢献することを、ここに宣言する。

以上

2021年3月10日
日本再生医療学会
理事長 澤 芳樹
副理事長 岡野栄之
および理事一同