日本再生医療学会

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2008.3.14

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ヒトES細胞研究の規制緩和に関する声明

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ヒトES細胞が樹立されて10年が経過した。その間、世界中で研究が進められ、米国ではヒトES細胞を利用した再生医療がまさに実施されようとしている。 わが国はマウスやサルを使用したES細胞研究においては世界をリードする研究実績を誇るが、ヒトES細胞に関しては樹立ヒトES細胞株数、発表論文数においても欧米諸国のみならずアジア・オセアニア地区の国々と比べても大きく遅れをとっている。これはすでに樹立されているES 細胞の使用研究にもヒトES細胞樹立の際と同様の厳しい二重審査を要求するという、世界に類をみないES細胞研究指針が原因の一つと考えられる。

 

わが国発の画期的なiPS細胞の研究を進めていく上でもヒトES細胞の研究利用は必須である。世界でも有数の高齢者社会を迎えつつあるわが国において、幹細胞研究を迅速に進め、再生医療を実現することは国民の福祉と健康の増進のみならず、医療関連産業や知財といった経済的な側面からも極めて重要であると考え、日本再生医療学会としてヒトES細胞研究指針の規制緩和を強く求めるものである。

以上

 

2008年3月14日
日本再生医療学会
理事長 中内啓光