提言・声明等

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再生医療推進法国会成立報告とさらなる推進に向けて

2013年4月26日に議員立法の再生医療推進法が成立いたしました。この法制化は、これまでの日本再生医療学会による政治や行政との連携協力、および再生医療実現に向けた積極的な諸活動によるものです。今後の再生医療安全性確保等法と改正薬事法の成立によって、本格的な再生医療の推進が可能となります。これにより、優れた再生医療の創出と開発を通し、臨床応用、一般的な治療への普及を世界に先駆けて実現していきます。

安全性確保のための再生医療安全性確保等法については、厚生労働省「再生医療の安全性確保と推進に関する専門委員会」において報告書がとりまとめられ、具体的な基準や手続等については省令化されていきます。日本再生医療学会としてもこの報告書の作成や省令案の作成に全面的に協力し、この内容の実現に向けて、引き続き助言・支援をしていきたいと思います。

特に、細胞・組織の培養・加工を医療機関外に委託することが明確にできるようになることは、再生医療の裾野を拡大する画期的な仕組みで、再生医療の普及に向けた大きな一歩であります。この委託を受ける機関は、臨床使用される細胞・組織加工品の品質を保証するため、適切な施設基準、人員基準等について、まずは許可を受けることで速やかに受託事業を開始することが重要です。

さらに、より多くの患者を治すためには、再生医療の産業化が進み、グローバルに展開されていく中で、たゆまぬ技術進歩を促進し世界に通用する国際競争力の高い再生医療産業が生み出されることが必要であり、他の先端工業製品の製造機関と同様に、細胞培養加工機関についても、第三者機関による認証制度に移行していくことが重要です。

また、病院・クリニックで再生医療を実施するにあたっては、法制度に従って申請し、了承・承認を得ることが望まれます。日本再生医療学会ではその申請に当たって満たすべき安全性等の基準を始め、新たな制度作りの支援を行っていきます。とくに、再生医療によってより多くの患者を、安全で効果的かつ迅速に治療する産業化に向けて、新しい制度作りに協力していきます。

日本再生医療学会としては、細胞培養加工を始めとする再生医療に関わる施設・人員・医師に対する国の基準作りに協力するとともに、今後も政治や行政、産業界、患者と連携して、再生医療推進に関わる法整備や制度作りに貢献することにより、国民に対し、安全、有効かつ迅速に再生医療を届けることに務めていきます。

2013年5月8日
一般社団法人日本再生医療学会
理事長 岡野光夫
再生医療推進戦略委員会委員長 澤 芳樹